2019学年度から教育学科は男女ともに4年制になります。

教育学科は初級部(日本の小学校に相当)の教員を中心に、多方面の知識と才能を兼ね備えた魅力ある人材の育成を目的としています。教職科目,教科についての理論と教授法,朝鮮文化に精通するための科目など、民族教育の現場で必要とされる資質と能力を培います。また、教育の発展と同胞社会のニーズにあわせて、ICT活用力と語学能力を高めるための講義や演習を体系的に行っています。

4年制-ハイレベルな教育専門家を育てるために
朝鮮語教育のエキスパート
■ ウリマルを聞く・話す・読む・書くスキルの強化
日本で生まれ育った3世、4世、5世たちが民族性を育み、社会生活を朝鮮語で理解し、表現する技能を身につけることはすべての学習と活動の土台です。教育学科ではその学びの土台として、ウリマルの豊かな知識と教養を備え、初等教育を担当する朝鮮語のエキスパートを育成するための講義や演習を体系的に行っています。
特に三年次に行われる祖国研修では、ネイティブの朝鮮語が使用される絶好の環境で、専門家によるウリマル講義を基本にしながら、実践的なコミュニケーション能力と表現力を身につけます。またピョンヤンの大学生たちとのディスカッションや小学校での教育実習も行い、朝鮮半島と在日朝鮮人社会を結ぶ架け橋として必要な能力をハイレベルで体得しています。

教育学領域(Education)
■経験と学問の対話で紡ぐ教育の本質
教育学科の最高の魅力は、「教育」を専門的に学べることです。たとえば、今まで受けた授業の中で記憶に残る「いい授業」を考えてみてください。経験を通してみる「いい授業」とは個々人の好みなどによりその意味は多岐にわたります。しかし、人間の発達や社会の発展という観点からみるとその意味、教育的効果はより深く吟味されなければなりません。なぜなら学校教育は経験ではなく科学によって支えられているからです。
教育学や教育に関するあらゆる学問、またそれに隣接する学問を複合的に学ぶことにより「教育のプロ」としての科学的基礎を養います。

心理学領域(Psychology)
■人間理解に基づく学びのデザイナー
教育とは、子どもたちのこころの成長過程に携わることであり、その成長過程は人によって様々です。教育を通して健全な心と体をもった子どもたちを育てるためには、子供たちの心理的特性、発達段階に関する理解、学習のプロセスや教育的環境に関する科学的知識が必要とされます。
心理学や教育心理学などを学ぶことによって、一人一人に寄り添い、子どもたちの効果的な学びをデザインする能力の育成を目指します。

教育のICT化と早期英語教育
■新しい時代の学びに対応
新しい時代を自主的に生き抜く子どもたちを育成することを目指し、ウリハッキョでは教育のICT化と早期英語教育を積極的に推進しています。知識経済時代、統一と繁栄の時代に生きる子どもたちが大きく羽ばたくためには、未来を見据えるしっかりとした目と、高い能力が求められます。
時代に対応した新しい未来を育むために、私たちは日々、進化し続けます。

特色ある科目
■舞踊1-5(1年〜3年次)、舞踊指導法(4年次)
教育学科には、「朝鮮舞踊」の科目が授業としてあります。初中高級部ではクラブでの課外活動がありますが、専門科目として体系的に学べるのは民族教育の全過程で教育学科ただ一つです。
この科目ではバレエの基礎から、朝鮮舞踊の基礎、基本動作、作品に至るまでしっかり身につけることが出来ます。
朝鮮舞踊の歴史をはじめとする舞踊理論を学び、卒業論文に纏め上げます。舞踊に関する卒業論文は卒業論文賞に輝いた実績もあります。
また教育学科卒業後、本学研究院の課程で、ピョンヤンでの通信教育を受ける道も開かれています。すでに5人が卒業、祖国で修士学位を得た卒業生もいます。
ウリハッキョで朝鮮舞踊を教える指導者、金剛山歌劇団、地方歌舞団で活躍できる人材の育成を目標にしています。

■サッカー指導法特講
教育学科では、ウリハッキョの教育現場で実際に役に立つ、サッカー指導理論と方法、実技を習得し、初級部のサッカー指導ができるようにします。
指導員ライセンス取得にも有利な科目として注目されています。

■言語教育専攻
「ことば」を学びの核とし、朝鮮語、日本語(英語)における共通の問題について様々な観点から捉え、鋭い言語感覚や問題意識を持って、言語の特質、言語生活・言語文化の特色、表記や表現について学びます。そして日本語ネイティブに朝鮮語をどう教えるかといったバイリンガル教育としての問題意識を深め、論文研究に取り組み、実践に生かせる方法論を習得します。

■算数教育専攻
算数、数学を通して、子ども達の知能、思考力、論理性を育成する方法論を学びます。
公式を覚えてあてはめるだけの数学観を改め、実際の問題を解決する有意義な道具としての数学、考えることを楽しめる数学を体得し、未来の子ども達に、算数、数学の楽しさを伝えることを目的としています。

■社会教育専攻
在日朝鮮青少年が自己のアイデンティティを確立するのはとても大切なことです。社会科では、在日朝鮮人がおかれた社会のしくみや動き、日本と朝鮮半島にまたがり生きる人間のあり方及びその教育について学びます。
歴史学、社会学、教育学、哲学分野の文献・史料の講読やディスカッションを通じて認識を深め、現代的諸課題と関連づけた卒業論文の執筆にいたります。

■理科教育専攻
自然現象を科学の目でとらえられるように、物理、化学、生物、地学の分野を理論と実験観察を交え総合的に学びます。そして、それを子どもたちにどう教えるかといった理科の指導法や教材作成などを実践的に修得します。夏にはウリハッキョの初級部学生を100名以上集める実験教室、「トトリカ教室」を主催しています。