Q1 朝鮮大学校学生に税理士試験の受験資格が認定されたとはどういうことですか?
Q4 朝大の旧文学部を卒業しましたが、受験資格がありますか?
Q5 朝大の旧師範教育学部2年制を卒業しましたが、受験資格がありますか?
Q6 朝大を3年生のとき中退しましたが、受験資格がありますか。
Q9 朝鮮大学校在・卒業生の資格取得などで、未解決の問題がありますか?
Q1 朝鮮大学校学生に税理士試験の受験資格が認定されたとはどういうことですか?
朝鮮大学校経営学部、4年生3名が、本年度の税理士試験受験資格個別認定を国税審議会に申請したところ、はじめて受験資格が認定されました。1995年にも経営学部3年生が個別認定を申請しましたが、税理士審査会(当時)より「受験資格不適格」とされていました。朝鮮大学校は各種学校であるため学校教育法上の大学にはあたらないというのがその理由でした。
朝鮮大学校では、2002年度税理士法の改正により専修学校卒業生にも税理士受験資格が認められるなどその範囲が拡大したこともあり、税理士受験資格を在学生および卒業生に認めさせるための運動をこの間進めてきました。その結果、今回の受験資格認定に至りました。
Q2 税理士受験資格にはどのようなものがありますか?
1)学識 2)資格 3)職歴 4)認定の4つがあります。朝鮮大学校在・卒業生は、4)により認められますが、そのためには国税審議会に個別認定を受けなければなりません。
なお、次の2つのいずれかに該当していれば認定を受けることができます。
(1) 法律学又は経済学に関し、1)の「学識」に掲げる者と同等以上の学識を有すると認められること。
(2) 3)の「職歴」に掲げる事務又は業務に類していると認められるものに、3年以上従事したこと。
(詳しくは、国税庁HPにある「税理士受験情報」を参照してください。)
Q3 朝大経営学部を卒業しましたが、受験資格がありますか?
はい、あると考えられます。朝大経営学部卒業生であれば、法律学や経済学に関する諸科目を履修しているはずですので、上記個別審査を経て、受験資格が認められるでしょう。なお、在学生であっても、3年生より個別認定の対象になります。
Q4 朝大の旧文学部を卒業しましたが、受験資格がありますか?
はい、あると考えられます。朝大文学部、その他4年制の学部卒業生は、在学中に「経済学」に関する科目(「政治経済学」など)を履修しているはずですので、やはり個別審査を経て、受験資格が認められるでしょう。なお、学部に関わりなく、「法律学」、「経済学」に関する科目を履修していれば、3年生より個別認定の対象になります。
Q5 朝大の旧師範教育学部2年制を卒業しましたが、受験資格がありますか?
在学中に、「法律学」、「経済学」に関する科目を履修したかどうかによります。詳しくは、朝鮮大学校教務課へお問い合わせください。。
なお、上記科目を履修していなくても、卒業後会計に関する事務や業務に3年以上携わっていれば、「職歴」による個別審査が受けられます(Q2参照)。個人営業の会計に従事していても認められますので、積極的に審査請求してみてください。
Q6 朝大を3年生のとき中退しましたが、受験資格がありますか。
ある可能性があります。中退までの間、「法律学」、「経済学」に関する科目を履修したかどうかによります。具体的なことは、Q2、Q5の答えと同様です。
Q7 受験資格個別認定に必要な手続きを教えてください。
下記の申請に必要な書類を備えて、受験しようとする年度の個別認定申請期限まで国税審議会へ郵送など提出してください。(毎年、5月の第1週目くらいまで。本年度の締め切りは5月6日でした)
【申請に必要な書類】
1. 税理士試験受験資格認定申請書(国税庁HP「税理士受験情報」よりダウンロードできます)
2. 外国人登録原票記載事項証明書
3. 成績証明書(朝鮮大学校発行)
4. 郵便番号及びあて先を明記し、所要額の切手(配達記録であれば330円、簡易書留であれば470円、書留であれば540円の切手)をはったA4判大の返信用封筒
【あて先】
郵便番号100−8978 東京都千代田区霞が関3−1−1
国税庁内 国税審議会会長
Q8 税理士試験の申し込みはどうなりますか。
受験資格の個別認定がなされると、「税理士試験受験資格認定通知書」が送られます。その書類のコピーを添えて、受験願書を提出してください。
Q9 朝鮮大学校在・卒業生の資格取得などで、未解決の問題がありますか?
昨年から今年にかけて、認められた受験資格には、
●04年8月16日、朝大卒業生に司法試験一次試験免除、
●04年12月15日、朝大在学生への保育士受験資格、
●05年1月26日、朝大卒業生に社会保険労務士受験資格
●05年5月23日、朝大在学生に税理士試験受験資格があります。
これによって、現在の主な国家資格試験に対する差別問題はクリアーされたことになります。しかし、まだ解決されるべき問題はたくさん残っており、さらに新たな国家資格が創設 される際にどんな差別的ハードルが課せられるか予断を許しません。
現在、朝鮮大学校では残された問題として、日本学生支援機構(旧日本育英会)などへの奨学金申請資格認定やサッカーJリーグの「在日枠」への朝鮮高校卒業生(朝鮮大学校在学生)認定などの解決に取り組んでいます。
これらの問題で差別されている理由は、現行の日本の国内法や文科省に朝鮮大学校(ないし朝鮮高級学校)が学校教育法上の一条校ではなく各種学校としてしか認可されていないことにあります。税理士受験資格においても、日本の大学や専修学校の在・卒業生であればその地位をもって受験資格が認められていることに比べ、個別認定を受けなければならない差別的な取り扱いがされているのもそのためです。
今後とも、朝鮮大学校や朝鮮高級学校の学校としての地位が認められるまで忍耐強く運動を進めていくでしょう。